コンタクトレンズの種類によって、目薬との相性や危険度は大きく異なります。自身の使用しているレンズ素材の特性を理解することが、トラブル回避の第一歩です。
ハードコンタクトレンズは、プラスチック素材(主にケイ素含有ポリメタクリル酸メチルなど)でできており、水分をほとんど含みません。そのため、薬剤や防腐剤を内部に吸着・蓄積する性質がなく、多くの花粉症目薬をレンズを装着したまま使用できます。ただし、酸素透過性ハードレンズの一部では特殊なコーティングが施されている場合があるため、添付文書の確認は欠かせません。
一方、ソフトコンタクトレンズ(2week・マンスリータイプ)は、水分を介して防腐剤を取り込むため、一般的な目薬の装用時点眼は完全にNGです。ソフトレンズを着けたまま使用できるのは、「防腐剤フリー(使い切りタイプ)」または「角膜やレンズに吸着しにくい特殊な防腐剤(ホウ酸緩衝化剤など)を採用した製品」に限られます。
ここで疑問が生じやすいのがワンデー(1日使い捨て)ソフトコンタクトレンズの扱いです。「夜には捨てるのだから、防腐剤が蓄積しても問題ないのでは」と考えがちですが、装用中の数時間だけでも角膜に高濃度の防腐剤が接触し続けるリスクは存在します。近年は一部の市販薬で「ワンデー装用中のみ可」とする製品も登場していますが、添付文書に明確な記載がない限り、自己判断での点眼は極めて危険です。