この政治一族の系譜を客観的かつ批判的な視点から再検証する動きは、映像表現の分野でも広がりを見せている。映画『妖怪の孫』に代表される政治ドキュメンタリー作品は、岸信介から安倍晋太郎、そして安倍晋三へと連なる三代の権力構造を鋭く切り取り、大きな波紋を呼んだ。
これらの映像作品は、単なる歴史の記録にとどまらず、権力がどのように継承され、どのように変容していったのかを可視化している。父親の抱えていた苦悩と、それが息子によってどのように換骨奪胎されたのかを読み解く上で、こうしたドキュメンタリーが提示する問題提起は今なお多大なインスピレーションを与えている。