具体的な数字を用いて、受取方法の違いが税額および手取りにどの程度の影響を与えるのかを検証します。例として、払込保険料総額が600万円、一括受取時の受取総額が700万円(差益100万円)、年金受取時の総受取額が毎年75万円×10年間=750万円(差益150万円)となる標準的な契約モデルで比較します。
年金形式における個人年金の雑所得と必要経費の計算は、以下の按分計算式に基づいて行われます。
【年金受取(雑所得)の必要経費計算式】
その年の必要経費 = その年に受け取った年金額 × (払込保険料総額 ÷ 年金受取見込総額)
本モデルの場合:75万円 × (600万円 ÷ 750万円) = 60万円
毎年の雑所得:75万円 - 60万円 = 15万円(10年間で計150万円の所得)
一方、一括受取における個人年金の一時金と特別控除50万円を適用した一時所得の計算は以下の通りです。
【一括受取(一時所得)の課税対象額計算式】
(受取総額 - 払込保険料総額 - 特別控除50万円) × 1/2
本モデルの場合:(700万円 - 600万円 - 50万円) × 1/2 = 25万円
このように、額面では年金受取が50万円上回っていても、税引き後の個人年金の手取り額計算を行うと差額は一気に縮まります。さらに後述する社会保険料の負担増を加味すると、この差はさらに逆転する可能性すら秘めています。