Q1:見当識障害と単なる「物忘れ」はどうやって区別すればよいですか?
A1:大きな判断基準は「ヒントを出して思い出せるか」「自分が忘れている自覚があるか」です。物忘れは「朝食に何を食べたか忘れる(朝食を食べた体験自体は覚えている)」状態ですが、見当識障害を伴う認知症では「朝食を食べたこと自体を忘れる」「今が朝なのか夜なのかも分からない」といった体験全体の欠落と状況認識の喪失が起こります。
Q2:急に「ここがどこか分からない」と言い出した場合、脳梗塞の可能性はありますか?
A2:十分に考えられます。数時間〜数日の間に急激に見当識が失われたり、ろれつが回らない、手足の麻痺、激しい頭痛などを伴う場合は、脳梗塞や脳出血、あるいは急性感染症等による「せん妄」の疑いがあります。急激な発症が見られた場合は、様子見をせず直ちに救急外来や脳神経外科を受診してください。
Q3:家族の名前を間違えられたり忘れられたりしたときは、どう反応するのが正解ですか?
A3:ショックを受けて「私を忘れちゃったの?」と問い詰めたり泣いたりすると、ご本人は強い罪悪感とパニックに陥ります。「〇〇(自分の名前)だよ、いつも一緒にいるよ」と穏やかに笑顔で名乗り直し、肌に触れるなどして安心感を与えてください。名前が一致しなくても、「自分に優しくしてくれる大切な人」という感情的な絆は保たれています。