離婚成立からわずか半年足らずが経過した2010年春、週刊誌のスクープによって芸能界に激震が走ります。「田中の元妻が臨月を迎えており、間もなく出産する」というニュースでした。
この報道が大きな社会問題となった最大の要因は、日本の民法第772条に定められた「嫡出推定(いわゆる離婚後300日問題)」に抵触した点にあります。日本の法律では、離婚後300日以内に生まれた子供は「前夫の子供」と推定され、戸籍上は田中の子供として記載されてしまう法的リスクが生じたのです。
報道各社の追跡に対し、所属事務所タイタンの太田光代社長は異例の緊急記者会見を開き、事態の真相を毅然と公表しました。DNA鑑定や関係者の事実確認により、「お腹の中の子供の父親は田中裕二ではなく、元妻が交際していた別の一般男性である」ことが明白になったのです。
当時、太田光代社長は報道陣の前で感情を露わにし、愛弟子である田中を庇いながら厳しく言及しました。
「田中は離婚するまでその事実を一切知りませんでした。あまりにも人が良すぎて、元妻を信じ切っていた。離婚届を出した時点ですでに妊娠していた計算になります。田中の優しさがこのような形で裏切られたことは、本当に悔しくてやり切れません」
この太田光代社長の毅然とした離婚コメントは、傷心の田中を守る防波堤となりました。田中側は速やかに家庭裁判所へ「嫡出否認」の申し立てを行い、法的な親子関係を完全に解消する手続きを完了させました。泥沼の裁判劇に発展することなく法的手続きが迅速に済んだ背景には、元妻側の男性が父親であることを認めたことと、田中の「子供に罪はない」という寛大な判断がありました。