プレイヤーの間で「不動は脱いだほうが生存率が上がる」と囁かれる最大の理由は、この装衣が持つ固有の仕様にあります。ゲーム内の説明文には「ダメージを軽減し、風圧無効、聴覚保護、耐震の効果を得て、のけぞりや吹き飛びリアクションがなくなる」と記載されています。この吹き飛びリアクション無効こそが、即死を誘発する致命的な罠です。
モンスターハンターの被弾判定において、プレイヤーキャラクターは「大ダメージを受けて吹き飛ぶ」ことで地面に倒れ込み、起き上がるまでのあいだ完全な無敵時間を獲得します。この吹き飛びと無敵時間こそが、モンスターの連続攻撃や持続的な当たり判定からハンターの命を守る最大の防御システムとして機能しています。
ところが、不動の装衣を装着していると、いかなる強打を受けてもその場に仁王立ちし続けます。これにより、本来は1ヒット受けて吹き飛ぶはずの攻撃判定の中に取り残され、フレーム単位で連続被弾する多段ヒット自爆が引き起こされます。
この現象を極限まで加速させたのが、アイスボーンで実装された新アクション「クラッチクロー」です。不動の装衣をまとえば、モンスターの威嚇や突進を無視して強引にしがみつけるため、傷つけ攻撃やぶっ飛ばし(スリンガー全弾発射)を容易に通せるように設計されています。しかし、ここに凶悪な盲点が存在します。
例えば、ティガレックスやイヴェルカーナ、紅蓮滾るバゼルギウスなどが前方へ突進・滑空している最中、その頭部や翼へクラッチした場合、モンスターの移動そのものに攻撃判定が継続して発生しています。通常のクラッチであれば即座に振り落とされてダメージを受けるだけで済みますが、不動を着ているハンターはしがみついたまま連続被弾し、わずかコンマ数秒のあいだに体力ゲージ200が消滅してキャンプ送りになります。
コミュニティやSNS上でも「不動を着てクラッチした瞬間にミンチにされた」「体力が満タンだったのに一瞬で溶けた」という阿鼻叫喚の声が後を絶ちません。不動の装衣は、被ダメージを約30%カットする補正を持ちますが、数千ダメージ相当の多段判定の前にはその軽減率も無意味と化してしまうのが実情です。