タブレット端末やスマートフォンでの注文が当たり前になった今、かつてテーブルの主役だったラミネート加工のメニュー表は姿を消しつつある。だが、すべてをデジタルに置き換えた店が気づいたのは、「味気なさ」という落とし穴だった。味覚だけでなく、注文するプロセスそのものがエンターテインメントである居酒屋において、無機質な画面は客の購買意欲を削ぐことがあるという。
そこで登場したのが、デジタル画面の中に「手書き風の温もり」を再現するUIデザインだ。最新のシステムでは、その日の仕入れ状況に応じて店主がタブレットに直接書いた文字が、そのまま客のスマホ画面に反映される。便利さと情緒の融合が、新しいスタンダードになりつつある。