京阪ゴルフ倶楽部が営業終了を余儀なくされた最大の要因は、国土交通省近畿地方整備局が主導する「淀川河川敷事業」および抜本的な治水対策プロジェクトにあります。決して単なる民間企業の採算悪化による撤退ではありません。
近年激甚化する気候変動や台風被害への対策として、国交省は淀川中流域の流下能力を向上させるため、大規模な河道掘削と樹木伐採を計画しました。京阪ゴルフ倶楽部が位置していた高槻市鵜殿地区は、淀川が増水した際に水位を安全に制御するための極めて重要な戦略拠点に指定されていたのです。
河川法に基づく河川敷の占用許可期限を迎えるにあたり、国交省の治水計画とゴルフ場としての営業継続を両立させることは困難と判断されました。運営母体である京阪ホールディングスおよび関係各社は協議を重ねた結果、2022年4月末をもって営業を終了し、土地を国へ返還する苦渋の決断を下しました。