なぜ今、ファミレスのパンケーキが「専門店を超えた」とSNSやグルメメディアで絶賛されるのでしょうか。取材から浮き彫りになったのは、大手ならではの技術開発力とオペレーションの高度化です。
第1の理由は、セントラルキッチンと店舗調理のハイブリッド進化です。粉の配合比率や小麦粉の粒子サイズ、ベーキングパウダーの反応温度をミリ単位で研究。ブレンド済みの最高品質ミックス粉を各店舗へ配送し、現場では注文が入るたびに正確な温度管理のもとで焼き上げています。
第2の理由は、プレミアムバターやシロップへの一切の妥協排除です。たとえばロイヤルホストでは、伝統のホイップバターにこだわり、メイプル風シロップも生地の吸水率に合わせて最適な粘度に調整されています。甘みと塩味の黄金比率が計算され尽くしているのです。
第3の理由は、マスボリュームを活かした原価率の高さです。一般的な独立系カフェでは家賃比率や人件費が重くのしかかり、原材料にかけられるコストは20〜25%程度にとどまります。一方、大手ファミレスチェーンは購買力と流通網を駆使し、高品質な生クリームやフレッシュフルーツを贅沢に使用しながらも低価格を維持しています。