『笑点』の歴史を振り返る上で欠かせないのが、歴代司会者との白熱したやり取りだ。かつて司会を務めた桂歌丸との罵倒合戦や愛あるいじりは、番組名物として全国のファンを楽しませた。歌丸の厳しいツッコミに対し、木久扇が見せる絶妙なボケと愛嬌は、長年の信頼関係があったからこそ成り立った奇跡のアンサンブルと言える。
その後、司会を引き継いだ春風亭昇太とのテンポの良いやり取りにおいても、彼の存在感は圧倒的だった。若返りを図る番組のなかで、年齢を感じさせないレスポンスと柔軟性を見せつけ、昇太の進行を絶妙な脱線で盛り上げる役割を果たした。世代を超えた落語家たちの絆が、演芸番組としての深みを生み出していたのだ。