なぜ今、里山ローズガーデンがこれほどまでに多くの人々を惹きつけてやまないのでしょうか。その理由は、自然を人工的にねじ伏せるのではなく、里山の生態系と調和させる「ナチュラルガーデン」の設計思想にあります。
従来のバラ園では、大輪のハイブリッド・ティー種などを単一で整然と植える手法が主流でした。しかし里山ローズでは、ナチュラルガーデンのバラ品種として人気の高いイングリッシュローズをはじめ、野趣あふれるオールドローズや原種系バラ、病害虫に強い修景用シュラブローズが主役に据えられています。
これらのバラは、オルレア、サルビア、ゲラニウム、キャットミント、カレックスといった多種多様な宿根草やグラス類と絶妙なバランスで混植されています。花が咲き乱れる時期だけでなく、葉の質感や風に揺れる草姿、結実したローズヒップに至るまで、生命の循環そのものがひとつの景観として完成されているのです。
さらに、農薬や化学肥料の使用を可能な限り抑え、鳥や益虫が集まる持続可能な環境づくりを徹底している点も、現代の自然志向の来訪者の心に深く響く理由となっています。