昭和に生まれた怪物は、平成の世において再び猛威を振るう。2014年、フジテレビジョン系列で放送され社会現象となったドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』の主題歌として、一青窈によるカバーバージョンが起用されたのだ。
SOIL&"PIMP"SESSIONSをフィーチャーした一青窈版は、原曲のドライな官能性をアグレッシブに再解釈し、新たな世代のリスナーを熱狂させた。ドラマの過激なテーマ性と完璧にシンクロしたことで、楽曲が内包する「危険な香り」が再びクローズアップされる。母親世代がリアルタイムで聴いていた名曲に、20代や30代の若者がドラマをきっかけに出会い、オリジナル版へと遡る逆流現象が起きた。
驚くべきは、40年の歳月を経てなお、原曲のビートと詞世界が全く古びていなかった事実だ。一青窈の熱唱によって光が当て直されたことで、金井克子が築き上げたスタイルの普遍性が改めて実証される形となった。