第401話以降の展開において、物語の震源地となっているのは各層を巻き込んだ軍事・政治的パワーバランスの崩壊です。特に第1王子ベンジャミン陣営の私設兵たちによる苛烈な監視網と暗殺工作に対し、下位王子たちがいかに自衛し、反撃の狼煙を上げるかが緻密な心理描写とともに描かれています。
なかでも読者の耳目を集めているのが、底知れぬ念の才能を開花させつつある第4王子ツェリードニヒを巡る攻防です。テータによる暗殺未遂と「刹那の10秒」を操る未来予知能力の覚醒を経て、ツェリードニヒの周囲には常に異様な緊張感が漂っています。最新話周辺では、ベンジャミンによる電撃的な介入やカミーラ陣営の奇襲が交錯し、各王子の守護霊獣(念獣)による不可視のトラップが次々と発動。誰が誰を欺き、どの情報が本物なのかという極限の情報戦が繰り広げられています。
さらに、下層で勃発しているシュウ=ウ一家、エイ=イ一家、シャ=ア一家の三大マフィアによる縄張り争いに、ヒソカを追う幻影旅団(クモ)が本格介入。モレナ=プルードが率いるエイ=イ一家の無差別レベル上げテロは船内治安を完全に破壊しており、上層の王族警護にあたるクラピカの防衛ラインにも予断を許さない影響を及ぼし始めています。