グルメポータルサイトの集計データによると、全国でジンギスカンの食べ放題・飲み放題を提供する店舗は126件以上、手軽に利用できるジンギスカン食べ放題ランチに対応する店舗も96件に達しています。特に北海道内では122軒(うち札幌市内が87軒)がひしめき合い、観光客と地元客が入り乱れる一大マーケットを形成しています。
ここで消費者が最も疑問に抱くのは、「なぜ3,000円以下で肉が食べ放題になる店がある一方で、6,000円を超える専門店が存在するのか」という価格差の構造です。ジンギスカン食べ放題が安い理由を精肉仕入れ関係者への取材から紐解くと、そこには明確な仕入れルートと肉の規格の違いが存在します。
低価格を売りにする店舗の大半は、ニュージーランドやオーストラリアから冷凍コンテナで輸入される「成羊(マトン)」の端材や冷凍ロール肉を一括大量仕入れしています。スライス加工された冷凍肉は長期保存が利き、歩留まりロスが極めて少ないため、薄利多売のビジネスモデルが成立します。対して高単価な専門店は、一度も凍結させずに空輸される「チルド生ラム」をブロックで仕入れ、店内で職人が手切りするため、原価率と人件費が跳ね上がる仕組みです。