動画が公開されるや否や、エジプト国内では猛烈な怒りが沸き起こりました。エジプト考古省(現・観光考古省)のハーリド・エル=アナニ大臣(当時)は即座に声明を出し、エジプト考古省の公式発表として「公序良俗に反し、人類の貴重な遺産を著しく冒涜する許しがたい犯罪行為」と激しく糾弾。直ちに検察当局へ事件を移送し、国家警察による徹底捜査を指示しました。
エジプト当局の逮捕・処罰の包囲網は迅速に動きました。撮影者であるアンドレアスと女性はすでに国外へ脱出していたものの、エジプト内務省は彼らの不法侵入を手助けしたラクダ使いの現地男性と、外国人観光客を仲介した女性ブローカーの2名を特定し、電撃逮捕しました。取り調べによると、彼らは約4,000エジプトポンド(当時のレートで約2万5,000円)の賄賂を受け取り、立入禁止エリアへの侵入を誘導していたことが白日の下に晒されました。
この事件を受け、エジプト議会は文化財保護法(1983年第117号法)の改正に踏み切りました。歴史的遺産への違法登頂や不敬行為に対する罰則は極めて重いものへと引き上げられています。