水戸の伝統食もまた、令和の時代に合わせて劇的な進化を遂げている。全国の蕎麦通から「常陸秋そば(ひたちあきそば)」と絶賛されるブランド蕎麦は、芳醇な香りとほのかな甘みが最大の魅力だ。水戸市内には、自家製粉にこだわり、十割手打ちで勝負する本格派の蕎麦処が点在する。喉越しの良さと鼻に抜ける香りは、一度体験すると忘れられない。
一方で、水戸の代名詞である納豆も、かつてのイメージを大きく覆している。従来の和食にとどまらず、イタリアンやフレンチの技法を取り入れた「進化系納豆料理」がブレイク中だ。例えば、発酵のコクを活かした濃厚なクリームパスタや、熟成納豆とチーズを包み込んで香ばしく揚げたアランチーニ(コロッケ)。納豆特有の癖を旨味へと変換するシェフたちのアイデアには感服するばかりだ。伝統を守りつつ、常に新しい美味しさを追求する職人たちの情熱がそこにはある。