SNSや動画プラットフォームでは「1日3分のマッサージであぐら鼻が小さくなる」「鼻プチで自力矯正」といったコンテンツが頻繁に拡散されています。しかし、形成外科や美容外科の専門医への取材に基づくと、これらのセルフケアには医学的な根拠がほとんど存在しません。
鼻翼を構成しているのは硬い骨ではなく、軟骨と線維脂肪組織、そして皮膚です。強い力で鼻をつまんだり擦ったりするマッサージを継続すると、摩擦による色素沈着を招くだけでなく、皮膚の菲薄化や皮脂腺の刺激による毛穴トラブル、さらには炎症によってかえって組織が肥厚し、小鼻が硬く大きくなってしまう危険性すらあります。
一方、根本的な変化を求めて小鼻縮小術(鼻翼縮小術)を検討する層も増えています。一般社団法人日本美容外科学会(JSAPS/JSAS)の関連報告やクリニックの臨床データを総合すると、費用相場はおよそ20万円〜45万円前後で推移しており、内側から切除する「内側法」、小鼻の外側の溝を切除する「外側法」、両者を併用する「内外側法」などが存在します。
しかし、安易な施術には落とし穴もあります。小鼻の皮膚を過剰に切り取ってしまうと、鼻の穴が不自然にしずく型やコンセントプラグのように狭まり、呼吸がしづらくなる機能障害や、笑ったときに引きつれが生じる「ピンチノーズ」と呼ばれる状態に陥るリスクがあります。芸能人の整形ビフォーアフターを検証しても、極端に小鼻を縮小したケースでは、かえって小鼻の不自然さが悪目立ちし、表情の柔軟性が失われてしまう事例が散見されます。