リニア中央新幹線は法律的には「全国新幹線鉄道整備法」に基づく新幹線として位置づけられている。ただし整備新幹線(北陸新幹線や西九州新幹線など)が国と自治体の費用負担で建設されるのと異なり、リニア中央新幹線はJR東海が自己負担を原則として建設を進める特殊なスキームだ。財政投融資(財投)によって国から3兆円の低利融資が行われているが、あくまで「融資」であり、国の直接補助ではない。
国土交通省の公式発表によれば、リニア中央新幹線の全体工事は国が認可した「工事実施計画」に従っており、開業時期の延期は「JR東海の経営判断」と「環境問題への対応」の両面から生じているという立場だ。ただし政界では「国として静岡県との調整に国土交通省がもっと積極的に関与すべきだった」という批判もあり、自民・公明の与党内でも温度差が存在する。
2026年現在、国交省はリニア中央新幹線の開業時期について「JR東海と静岡県の協議の推移を見守る」という立場を維持しており、具体的な新たる開業目標年度を公式には明示していない。一方で、大阪延伸については「2037年以降」という目安が従来から示されているが、名古屋開業が遅れた場合の大阪延伸への影響は計り知れない。