袴の着用を決めた場合、当日の成功を左右するのは「物理的なトラブル対策」をどれだけ事前にシミュレーションできているかです。特に着崩れ防止とトイレの所作については、前日までの入念な対策が不可欠です。
【着崩れを防ぐ3つの鉄則】
第1に、ウエスト部分のタオル補正です。寸胴体型を作るためにフェイスタオルを1〜2枚巻き、その上から腰紐を締めることで、帯が下に滑り落ちるのを物理的に食い止めます。第2に、長襦袢と着物の衿元を安全ピンや着物用クリップで固定すること。子どもの活発な首の動きで衿元がはだけるのを防ぎます。第3に、移動時は両手で袴の両脇を軽く持ち上げ、大股で歩かない指導を徹底することです。階段を昇る際は、前裾を軽く持ち上げて足先の空間を確保する所作を必ず練習させておきましょう。
【失敗しないトイレの行き方(3ステップ)】
式当日に最もパニックが起きやすいのがトイレです。必ず自宅で本番用の衣装を着た状態で、以下の手順を反復練習してください。
1. 袂(たもと)の処理:着物の両袖を帯の上部に挟み込むか、持参した「着物クリップ(大ぶりのヘアクリップでも可)」で左右の袖を胸の前で一つに留めます。
2. 裾をまくり上げる:袴の裾、着物の裾、長襦袢の裾の順に、下から上へ大きく持ち上げ、すべて裏返して両脇に抱え込みます。
3. 用を足した後の復元:下着を戻した後、長襦袢、着物、袴の順に一枚ずつ元の位置へ下ろし、最後に手を入れてシワを伸ばします。
外出先では、携帯用の大判ハンカチやクリップを常にポケットや小さな巾着に入れて持たせることが、万が一の着崩れを防ぐ命綱となります。