演劇界の第一線を走る山田裕貴のルーツを辿ると、必ず父・和利氏の存在に行き着く。父と同じ野球の道を志した幼少期から、自らの意志で役者という表現の世界へ転身を決意した瞬間まで、ふたりの間には言葉を超えた背中の対話が存在していた。
映画『東京リベンジャーズ』での圧倒的な熱量や、ドラマ『ドラフトキング』で見せたリアリティ溢れる演技の背景には、幼い頃からプロの勝負世界を間近で見つめてきた体験が深く根を張っている。グラウンドで厳しい勝負に晒され続けた父の背中。それを追いかけ、乗り越えようとする息子の葛藤とリスペクトのドラマは、家族写真のあたたかな空気感の中にも色濃く滲み出ている。