グリーンティーが「甘い冷茶」として親しまれるようになった背景には、関西の茶処が培った長い歴史と知恵が息づいています。発祥は京都・宇治周辺の老舗茶舗とされ、昭和の高度経済成長期にかけて関西のデパ地下や商店街の茶道具店・茶葉店へと広がっていきました。
当時、茶舗の店頭には冷水が噴き出すガラス製の回転式ドリンクディスペンサーが設置され、1杯数十円で冷たい宇治グリーンティーが販売されていました。買い物の途中に立ち寄って乾いた喉を潤す、夏の風物詩として庶民の間に浸透していったのです。
茶道用の高級抹茶は高価で扱いもデリケートですが、砂糖を黄金比で配合して水に溶けやすくしたグリーンティーは、庶民が日常的に茶葉の栄養を丸ごと摂取できる画期的なイノベーションでした。現在でも関西エリアの家庭では、夏の常備ドリンクとして冷蔵庫にストックされる定番アイテムとしての地位を確立しています。