館内でもひときわ高い人気を誇るのが、国民的作家・司馬遼太郎に関する資料を揃えた記念室だ。播磨地方や姫路城下を舞台にした作品を数多く残した司馬氏の創作の軌跡を、貴重な直筆原稿や膨大な取材メモを通じて追体験できる。
近年、ドラマ『坂の上の雲』をNHKオンデマンドなどで再視聴してから現地を訪れる熱心なファンが急増している。明治という激動の時代を駆け抜けた人々を描いた同作の背景には、播磨の風土が育んだ思索の深遠さがある。最新の展示企画では、作品に込められた歴史観と地域精神の結びつきがより鮮明に掘り下げられており、文学と映像が交錯する没入感を味わえる。