当時のラジオ番組や音楽雑誌のインタビューにおいて、フロントマンの藤原聡は作詞時の重要な制作秘話を明かしています。最も注目すべきは、なぜ曲名が『I LOVE YOU』ではなく、三重点が付いた『I LOVE...』なのかという点です。
藤原聡自身の言葉を紐解くと、この楽曲は恋人同士の恋愛感情だけにフォーカスして書かれたものではありません。対象は恋人であっても、家族であっても、かけがえのない友人やペット、あるいは自分が夢中になっている仕事や趣味であってもいい。「対象を限定せず、自分が愛を注ぐあらゆる存在を受け入れる器としての楽曲にしたい」という意図から、あえて目的語を空白にした『...』が冠されました。
楽曲制作中、藤原は「誰もが経験する、自分が変えられてしまうことへの恐怖」と向き合ったと語っています。人間は誰かを深く大切に思えば思うほど、その相手に振り回され、傷つくリスクを背負います。その痛みを引き受けてなお、相手の存在を抱きしめる姿勢こそが愛の本質であるという結論に至ったといいます。自らを削りながら言葉を紡ぎ出したその真摯な姿勢が、単なるヒット曲の域を超えた精神的深度を楽曲にもたらしました。