彼女のキャリアを語る上で絶対に外せないのが、2002年にテレビ朝日で放送された特撮テレビドラマ『忍風戦隊ハリケンジャー』だ。東映が手掛けたこの人気シリーズで、山本が演じた宇宙忍群ジャカンジャの幹部「一の槍・フラビージョ」は、特撮史に残る悪役ヒロインとなった。
子ども向け番組の悪役でありながら、舌足らずな語り口と愛嬌たっぷりのコスチュームで、日曜朝の視聴者を釘付けにした。「悪の組織の落ちこぼれ」という異色のキャラクター設定を、彼女は見事に自分のものにしてみせた。連日の早朝ロケと過酷なアクションシーンの合間、東映東京撮影所の片隅で台本を握りしめ、スタッフと笑顔で言葉を交わしていた姿は、当時の関係者の間でも語り草になっている。単なるグラビア出身の枠を超え、演者としてのプロ意識を確立した現場だった。