二人の馴れ初めは、田中邦衛さんがまだ俳優座の養成所を経て本格的な役者活動を始めたばかりの1960年代前半にまでさかのぼります。当時の邦衛さんは決して順風満帆ではなく、出演料だけでは満足に生活できない極貧の下積み生活を送っていました。そんな将来の保証がまったくない無名時代に出会い、恋に落ちたのが康子さんでした。
1965年頃に二人は結婚。康子さんは夫の才能を誰よりも信じ、家計をやりくりしながら生活を支え続けました。やがて映画『若大将』シリーズの青大将役でブレイクし、国民的ドラマ『北の国から』で主演・黒板五郎役を射止めた際も、北海道・富良野での長期ロケに臨む夫を東京の留守宅から力強く後押ししました。
過酷な冬の富良野ロケで心身ともに極限状態にあった邦衛さんにとって、東京で家庭を守る康子さんからの便りや電話が何よりの心の支えになっていたと、当時の制作スタッフも述懐しています。