二院制の運用において、最も政局を揺るがす現象が「ねじれ国会」です。衆議院で与党が過半数を占めているにもかかわらず、参議院では野党が過半数を握る状態を指します。
ねじれが生じると、参議院で法案が否決されたり審議が引き延ばされたりするため、政府与党は政策をスムーズに前進させることが極めて困難になります。衆議院で「3分の2以上の再可決」を使おうにも、強行採決のイメージが国民に不信感を与え、政権支持率の急落を招くリスクが付きまといます。
過去の政局を振り返っても、ねじれ国会下では首相が短期間で交代を余儀なくされたり、野党との修正協議に応じざるを得なくなったりと、極めて不安定な政権運営が続きました。一方で、与党の独断が封じられ、与野党間で実質的な妥協と合意形成が促されるという副産物も存在します。有権者が衆議院選挙と参議院選挙で異なる投票行動をとる限り、この「ねじれ」の緊張感は常に政治の現場に横たわり続けます。