近年多発する異常気象と巨大地震への懸念は、住まい選びの基準を根本から変えた。かつてステータスだった「高台の邸宅」は、今や土砂崩れリスクや移動の不便さと隣り合わせの「リスク資産」とみなされる局面もある。
代わりに注目を集めているのが、地盤が強く、かつ平坦なエリアだ。戸塚区や港南区の一部など、主要駅周辺が平坦で生活が完結する街の人気が底堅い。逆に、急な坂道だらけの古い住宅街は、どれだけ過去にブランドがあろうとも、買い手がつかない「負動産」化しつつある。安全と利便性という実利が、虚飾のブランドを駆逐し始めたのだ。