ネット通販の顧客管理システムから社内のチャットツールまで、あらゆる情報がデジタル化された現在、「あ」で始まる名前の価値が再評価されている。理由は単純だ。スクロールせずに目に入るからである。
あるIT企業の調査によると、社内連絡ツールで「あ行」の社員は、他行の社員に比べてメッセージの既読・返信速度が平均して15%早いというデータがある。無意識のうちにリストの上部からタスクを処理していく人間の心理が、ここに反映されている。早い話が、目立つのだ。だが、これはメリットばかりではない。常に監視の目に晒されやすいという精神的なコストも、彼らは同時に支払っている。