中越高校の甲子園における戦いの中で、ファンの間でいまなお語り継がれているのが、2010年代に記録した「3大会連続の初戦サヨナラ負け」という極めてドラマチックな激闘の記憶です。高校野球の歴史を見渡しても極めて稀なこの巡り合わせは、単なる悲運として片付けられない、中越野球の驚異的な粘りと精神力を象徴しています。
最初のドラマとなったのが2015年夏(第97回大会)の滝川第二(兵庫)戦でした。終盤まで一歩も引かない互角の攻防を演じ、3対3の同点で迎えた9回裏、一死満塁のピンチからサヨナラ打を浴びて3対4で惜敗。選手たちがグラウンドに崩れ落ちる姿は全国ファンの涙を誘いました。
続く2016年夏(第98回大会)の富山第一(富山)戦では、隣県対決として大きな注目を集める中、緊迫した投手戦が展開されました。0対0のまま9回裏二死走者なしまで相手打線を追い詰めながら、そこから連打を許して0対1のサヨナラ負け。勝利まであとアウト1つという極限状態からの終戦となりました。
そして2018年夏(第100回記念大会)の慶応(北神奈川)戦。最速150キロ右腕・鈴木裕太(元東京ヤクルト)らを擁して挑んだこの一戦でも、名門・慶応を相手に堂々たる打ち合いを演じ、2対2の同点で9回裏へ。二死二塁から劇的なサヨナラ適時打を浴び、2対3で幕を閉じました。3大会連続で9回裏にサヨナラで敗れるという残酷な結果でありながら、いずれの試合も「全国トップレベルの強豪を極限まで追い詰めた名勝負」として、高校野球ファンの記憶に深く刻み込まれています。