感情が昂ったときに最も避けるべきは、怒りのエネルギーに任せて反射的に言葉や行動を発することです。心理療法の現場で用いられるアンガーマネジメントでは、「怒りのピークは発生から約6秒」と定義されています。この6秒をやり過ごし、1分で副交感神経を優位に引き戻す具体的な裏ワザを紹介します。
即効性が高く現場で使えるのが「フィジオロジカル・サイ(生理的ため息)」と呼ばれる呼吸法です。息を鼻から深く吸い、限界まで吸い切ったところでもう一度短く「スッ」と息を吸い足し、口から細く長く息を吐き切ります。これを2〜3回繰り返すだけで、肺胞が開き迷走神経が刺激され、心拍数が急低下します。
さらに、冷たい水で手を洗う、あるいは首筋に冷たいペットボトルを当てる行為も極めて有効です。急激な温度刺激によって脳の意識が「冷たさ」という感覚へ強制的に切り替わり、扁桃体の過剰な興奮を瞬時に遮断できます。