かつてソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)黎明期には、自己演出の手段としてスタジオ撮影の写真や、美肌フィルターをかけたポートレートがもてはやされた。しかし、ビジネスとプライベートがシームレスに混ざり合うLINEのトークルームでは、過度なアピールが時に相手への無言の圧迫感となりかねない。
ここで力を発揮するのが、手描き感のあるラフなイラストレーションだ。目鼻立ちがシンプルな線で描かれた動物や無国籍なキャラクターは、見る者に「話しかけやすさ」と「ユーモア」を同時に想起させる。自己主張をあえて一段下げることで、かえって相手の心理的ハードルを下げ、心地よいコミュニケーションの土壌を作り出している。