ルートレス解散理由の深層|ワンピース主題歌の栄光と逮捕劇の真実

ルートレス解散理由の深層|ワンピース主題歌の栄光と逮捕劇の真実

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バンド解散の悪夢は、そこで終わりませんでした。2016年11月中旬、警視庁池袋署が野畑慎を窃盗容疑で逮捕したというニュースが全国を駆け巡ります。かつて全国の少年少女に「雨上がりの空を仰ぐたび」と希望を歌い上げていたボーカリストが、犯罪者として身柄を拘束されたのです。

公判や捜査関係者への取材によって明らかになったギター窃盗の理由は、あまりにも身勝手で痛々しいものでした。解散直後の2016年1月、野畑は生活に困窮しており、東京都豊島区に住む30代の会社員男性が彼を自宅に居候させていました。この男性は野畑の歌声を誰よりも愛し、「もう一度ボーカリストとして再起してほしい」と心から願い、無償で住居と食事を提供していた恩人でした。

ところが同年5月、野畑はその男性が大切に所有していた高級ギター2本(合計約20万円相当)を無断で部屋から持ち出し、そのまま質屋に持ち込んで換金。その後は男性への謝罪も連絡もなく、北海道に住む姉夫婦のもとへ逃亡し、建設作業員(とび職)として身を隠していました。

取り調べに対し、野畑は「競馬に使うお金が欲しくてやってしまった」と供述。取り返しのつかないギャンブル依存症と、目先の欲望のために自らの最大の味方を裏切った浅はかさが白日の下に晒された瞬間でした。懲役刑の求刑に対し、被害弁済の意志や親族による監督を考慮した執行猶予付きの有罪判決が下されましたが、彼が培ってきた社会的信用は完全に灰燼に帰しました。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。