館内には規模と目的の異なる複数のホールが共存している。クラシックや演劇、大規模なポップス公演を支えるメインのコンサートホール仕様の大ホールは、豊かな残響時間と明瞭度を両立させた緻密な音響設計が自慢だ。アコースティック楽器の繊細なピチカートからエレクトリックベースの重低音まで、音が濁らずクリアに客席の隅々まで届く。
これに対し、市民ホール(小ホール)はよりフレキシブルな多目的ホールとして機能する。演劇の実験公演、伝統芸能の発表、アットホームなアコースティックライブ、講演会など、用途に合わせてレイアウトを可変できる機動力を備えている。観客と演者の距離が極めて近く、小さなため息や指先の細かな動きまでもが共有される親密な空気感は、この空間ならではの醍醐味だ。
現代の舞台芸術やライブエンターテインメントが求める多様な演出プランに柔軟に応えられる設備環境こそが、名だたるプロデューサー陣からこの施設が指名され続ける決定打となっている。