きれいにろ過した油であっても、保存環境が悪ければ空気中の酸素や光によって急激に劣化します。油の劣化を促す「4大要因」は酸素・光(紫外線)・熱・水分です。
ろ過を終えた油は、密閉性の高いホーローやステンレス製のオイルポットに移し、コンロ周りのような熱源の近くを避けて冷暗所(シンク下の収納など)で保管するのが鉄則です。ガラス製の透明容器を使用する場合は、アルミホイルを巻き付けて遮光する工夫が求められます。
さらに、再利用油の品質を長持ちさせるプロの技術が「差し油(さしあぶら)」です。2回目以降の揚げ物を行う際、ポットに保管していた油だけで調理するのではなく、新しい油を3割〜5割程度注ぎ足して使用します。新油に含まれる天然の抗酸化成分(ビタミンEなど)が加わることで、油全体の酸化速度を劇的に抑制し、揚げ上がりのカラッとした食感を維持できます。また、再利用油を揚げ物だけに限定せず、日々の野菜炒めや卵焼きなどの炒め油として少量ずつ消費していくことも、油を劣化させずに使い切る優れた知恵です。