中大兄皇子の歌に秘められた愛憎劇!万葉集の名歌と真相を徹底解明

中大兄皇子の歌に秘められた愛憎劇!万葉集の名歌と真相を徹底解明

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中大兄皇子の生涯は、常に血みどろの政争と隣り合わせでした。645年の乙巳の変で蘇我入鹿を暗殺して以降、有間皇子の処刑や白村江の戦いでの壊滅的敗北、近江大津京への遷都など、常に国家存亡の危機と権力闘争の最前線に立ち続けました。

冷徹無比な政治判断を下し続けた権力者が、なぜ万葉集に感情豊かな恋歌や情念の歌を残したのでしょうか。

古代の日本において、和歌は単なる個人的な趣味や娯楽ではありませんでした。「言霊(ことだま)」の思想に基づき、言葉に魂を込めて自然や神々、そして他者の心を動かす極めて重要な霊的儀礼・政治行為だったのです。激動の時代において、強い感情(情念や愛着)を格調高い五七五七七の形式へと昇華させることは、自らの内面を統御し、国家を統率する支配者としての精神力を示す手段でもありました。

権謀術数に明け暮れた生涯の裏で、和歌を詠む瞬間だけは、人間・中大兄皇子としての剥き出しの情熱や苦悩を解放していたのかもしれません。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。