耳抜きとは?できない原因と痛みを防ぐ正しいやり方を耳鼻科視点で解説

耳抜きとは?できない原因と痛みを防ぐ正しいやり方を耳鼻科視点で解説

耳抜きとは?できない原因と痛みを防ぐ正しいやり方を耳鼻科視点で解説に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

旅行コミュニティやダイビングの現場において、耳の不調に関する相談は絶えません。SNSや旅行掲示板に投稿された利用者の生の声と、耳鼻咽喉科クリニックに駆け込む患者の訴えを分析すると、共通するリアルなトラブルの実態が浮かび上がってきます。

「着陸の20分前から耳がちぎれそうな激痛が始まり、着陸後も3日間プールに入ったあとのように音がくぐもって聞こえなくなった」
「ダイビングのライセンス講習で、片耳だけ抜けずに無理して潜降を続けたら、海から上がった瞬間に激しい吐き気と立ちくらみで倒れ込んだ」

これらはすべて、急激な圧平衡の破綻によって中耳腔内に炎症や出血が生じる「航空性中耳炎(気圧外傷性中耳炎)」の典型的な症例です。

航空性中耳炎は、押し潰された中耳腔内が陰圧(バキューム状態)になり続けることで、周囲の血管から血液や浸出液が中耳腔内に滲み出し、水が溜まった状態(滲出性中耳炎と同様の病態)になることで発症します。重症化すると鼓膜の内側が赤黒く変色し、痛みが数日間持続するだけでなく、治癒までに数週間から数ヶ月の通院が必要になることも珍しくありません。

機内で突然の激痛に襲われたときの緊急対処法

もしフライト中に耳管ロックがかかり、耳抜きができなくなってしまった場合は、以下の緊急回避策を講じてください。

  • 無理な加圧の中止:鼻をつまんで息を吹く行為を即座にやめる。これ以上の組織損傷を防ぐことが最優先です。
  • あくび運動と下顎の側方運動:口を限界まで大きく開け、下顎を左右にゆっくりスライドさせながら唾液を飲み込む。これにより耳管の周囲筋を機械的にストレッチします。
  • 温罨法(おんあんぽう):客室乗務員に依頼して温かいおしぼりをもらい、プラスチックコップの中に入れて耳全体を覆うように当てる。温かい蒸気によって耳周囲の血管が拡張し、緊張が緩んで自然な換気が促されます。
  • 水分補給の連続嚥下:ストローなどを使って少しずつ水やお茶を連続して喉へ流し込み、嚥下回数を稼ぐ。
中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。