日本のメンズヘアシーンにおいて、天然パーマに対する価値観を根本から変えた歴史的転換点がある。俳優の菅田将暉が主演を務めたドラマ『ミステリと言う勿れ』の大ヒットだ。彼が見せたボリューム感あるポップな天然パーマスタイルは、従来の「ストレートヘアこそ正義」という固定概念を打ち砕いた。
それまで美容・ヘアケア業界では、くせ毛に悩む男性に向けたメニューといえば縮毛矯正が一強だった。しかし、あの印象的なアフロヘア風カールや自然体なアンニュイ感がZ世代を中心に大絶賛されると、トレンドの風向きは一変。「直毛には出せないニュアンスがある」という認識が広く浸透した。
2026年のメンズヘアスタイル界では、その流れがさらに洗練された形で定着している。強烈なくせ毛も、適切なカット設計によってモードにもカジュアルにも振れる万能な素材として再評価されているのだ。