出張や旅行でハンドソープを持ち運ぶ際、多くの人が見落としがちなのが航空機内への持ち込み制限です。国土交通省航空局および国際民間航空機関(ICAO)の国際基準に基づき、国内線と国際線ではルールが明確に異なります。
国際線を利用する場合、あらゆる液体物は「100ml(g)以下の個別容器」に入れ、それらを「容量1リットル以下(縦横の合計40cm以内目安)の再封可能な透明プラスチック袋」にジッパーを閉じた状態で収めなければなりません。100mlを超える容器に少量だけソープを入れていたとしても、容器自体のサイズで保安検査場にて没収対象となるため注意が必要です。国内線ではここまでの厳格さはないものの、上空1万メートルの客室(約0.8気圧に減圧)では地上よりも容器が膨張しやすいため、ネジ式キャップのボトルを透明袋で密閉して携行するのが鉄則です。
また、ネット上で散見される「アルコール除菌ジェルがあればハンドソープは不要」という意見も、公衆衛生学的には大きな誤解です。アルコールは油汚れや泥汚れを物理的に落とすことができず、さらにノロウイルスなど一部のノンエンベロープウイルスに対しては十分な不活化効果が期待できません。流水と石鹸による界面活性剤を用いた手洗いこそが、感染症対策の基本であるという事実は揺るぎません。