脳梗塞の前兆は一瞬で消える?見逃せない初期症状と受診のタイムリミット

脳梗塞の前兆は一瞬で消える?見逃せない初期症状と受診のタイムリミット

脳梗塞の前兆は一瞬で消える?見逃せない初期症状と受診のタイムリミットの具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

発症者がなぜ前兆を見逃してしまうのか、実際の闘病記や当事者の手記を紐解くと、極めてリアルな心理的背景が浮かび上がってきます。

40代後半でアテローム血栓性脳梗塞を発症した男性は、手記のなかで次のように振り返っています。
「朝の洗面所で歯ブラシを持った右手が急にガクガクと震え、うまく口に運べなくなった。同居する妻から『顔が少し引きつっているよ』と言われたが、『昨夜遅くまで残業して疲れているだけだ』と笑って誤魔化してしまった。その2時間後、出勤途中の駅のホームで突然足の感覚がなくなり、そのまま倒れて意識を失った」

この告白に象徴されるように、人間には予期せぬ身体の不調に直面した際、「これくらいは大したことではない」「いつも通りの日常が続くはずだ」と無意識に思い込もうとする認知バイアス、いわゆる「正常性バイアス(Normalcy Bias)」が強く働きます。

さらに日本特有の文化的背景として、「夜間や休日に救急車を呼んだら近所に迷惑がかかるのではないか」「大げさに騒ぎ立てて、結果的に何でもなかったら恥ずかしい」という過度な遠慮がブレーキをかけます。しかし、救急隊や脳神経外科医が一様に口を揃えるのは、「空振りであっても全く構わない。手遅れになることだけは絶対に避けてほしい」という強い警告です。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。