法律上、集団リンチは極めて悪質性の高い犯罪として厳しく処罰されます。加害者の関与度合いや被害者の結果に応じて、以下のような重い罪名が適用されます。
直接的な暴力行為に対しては、怪我の有無に応じて暴行罪(刑法208条:2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金等)または傷害罪(刑法204条:15年以下の懲役または50万円以下の罰金)が成立します。さらに、複数人で凶器を準備したり、共同して暴行を加えたりした場合は、暴力行為等処罰法(集団的暴行・凶器準備集合罪など)が適用され、通常の刑法よりも刑の加重がなされます。
暴行の結果として被害者が死亡した場合、殺意が認められなくとも傷害致死罪(刑法205条:3年以上の有期懲役)に問われ、明確な殺意や未必の故意(死んでも構わないという認識)が認められれば殺人罪(刑法199条:死刑、無期懲役または5年以上の懲役)が科されます。
裁判実務において重要なのは、「自分は直接殴っていない」という主張が通用しない点です。現場で周囲を取り囲んで逃げ道を塞いだり、声援を送って暴行を煽ったりした場合でも、犯行を容易にした・心理的に加担したとみなされ、共同正犯(刑法60条)や幇助(ほうじょ)犯(刑法62条)として、直接手を下した実行犯と同等あるいはそれに準ずる厳しい刑事責任を負うことになります。