世界的な大ヒットを記録しながらも、大きな議論を呼んだのがコリーン・フーヴァーのベストセラー小説を映画化した『ふたりで終わらせる』(原題:It Ends With Us)です。本作で主演とプロデューサーを務めたブレイク・ライブリーですが、劇場公開前後からネット上を中心に予期せぬ批判が巻き起こりました。
ブレイク・ライブリーの炎上理由の核心は、作品が扱う「家庭内暴力(DV)」という極めてシリアスなテーマと、彼女が展開したプロモーションのトーンとの乖離にありました。公開キャンペーン中、彼女は自身のヘアケアブランドの宣伝を絡めたり、「花柄の服を着て劇場に来てね」といったロマンティック・コメディ調の明るいメッセージを発信し続けたため、一部のファンや批評家から「DV被害者のトラウマを軽視しているのではないか」という厳しい声が上がったのです。
さらに事態を複雑にしたのが、監督兼共演者のジャスティン・バルドーニとの不仲説でした。映画関係者の証言や現地メディアの取材によると、ポストプロダクションにおける編集権を巡って意見の対立が生じ、プロモーション期間中も両者がツーショットを見せることは一切ありませんでした。この緊張関係が報じられたことで、過去の失言インタビュー動画がSNSで掘り起こされるなど、いわゆる「キャンセル・カルチャー」的な過熱報道へと発展した経緯があります。