英語の句動詞(phrasal verb)である「turn up」の間に代名詞の「it」を挟んだ「turn it up」には、大きく分けて2つの顔があります。1つは物理的な操作を表す基本の意味、もう1つは会話を沸かせるスラングとしての意味です。
最もオーソドックスな意味は、音量、温度、火力などの出力を上げることです。テレビの音が小さくて聞こえないときや、部屋が寒くてエアコンの設定温度を上げたいときに用いられます。たとえば、車内でお気に入りの曲がラジオから流れてきた際に「Turn it up!(ボリュームを上げて!)」と頼むシチュエーションが典型例です。
一方で、アメリカのストリートカルチャーやクラブシーンを中心に、このフレーズは比喩的なスラングへと発展しました。音量を最大まで引き上げる行為から転じて、「もっとテンションを上げろ」「気合を入れろ」「本気を出せ」といった感情のギアを一段上げる合図として使われています。