近年の史料再検証により、内閣府が保管する当時の公文書や極秘記録から、原の外交・治安対策における精緻な戦略が次々と明らかになっている。膨大な『原敬日記』の記述と照らし合わせることで、彼がいかに冷徹な分析力で国内の混乱と国際情勢をコントロールしようとしていたかが浮かび上がる。
また、NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』でも描かれたように、原は1920年代に向けた国家の近代化と国際社会への復帰を強く意識していた。劇中で見せた政治家としての粘り強さと、文化やスポーツを通じた国威発揚の裏で見せた苦心は、単なる「古い政治家」というイメージを覆す鮮烈なインパクトを視聴者に与えた。