この古文書の記述を武器に、大胆な町おこしを仕掛けた人物が、元羽咋市役所職員で「スーパー公務員」として全国に名を馳せた高野誠鮮(たかの じょうせん)氏です。日本テレビ系『11PM』などの番組制作に携わっていた高野氏は、故郷の羽咋市に戻り臨時職員として採用されたことを機に、UFOを切り口とした地域創生に乗り出しました。
高野氏の手法は前代未聞でした。単なる町内イベントにとどまらず、国内外の科学者や宇宙飛行士を招聘した国際宇宙会議を企画。さらに「どうせやるなら世界一の宇宙博物館を造る」と決意し、米国のNASA(アメリカ航空宇宙局)や旧ソ連の宇宙機関に直接英語の手紙を送り、現地へ直談判に赴きました。
「本物の機材を地方都市に譲渡するなど前例がない」と難色を示す相手に対し、高野氏は粘り強く交渉を継続。冷戦終結直後の混乱期という時代背景も味方につけ、本物の宇宙帰還カプセルや月面探査車を驚くべき低予算で羽咋市へ持ち帰ることに成功しました。一人の公務員の桁外れの情熱と突破力が、羽咋市を本物の宇宙の街へと変貌させたのです。