MBSが『王様のブランチ』の同時ネットを頑なに受け入れない最大の要因、それが自社制作の看板番組『せやねん!』の存在である。2001年の放送開始以来、トミーズを中心に据えた関西ならではの切り口で、政治経済から芸能、スポーツ、そして「お金」にまつわる生々しい話題までを網羅してきた。
テレビ放送業界の構造として、土曜午前の時間帯は地域密着の情報バラエティ番組が極めて強い数字を叩き出す傾向にある。関西の視聴者が求めているのは、原宿の最新カフェ情報よりも、地元の商店街の活気や阪神タイガースの動向、そして庶民感覚に寄り添った生活防衛術だ。MBSにとって『せやねん!』を手放して東京発のトレンド情報に枠を譲る理由は、営業的にも編成戦略的にも見当たらない。