明石焼きを食べる際、まずはそのまま何もつけずに素材の味を確かめ、次に出汁にくぐらせていただくのが王道の手順です。しかし、神戸のディープな愛好家たちの間では、もう一つの定番の食べ方が存在します。
それは、「明石焼きの表面に甘口ソース(または辛口どろソース)を薄く塗り、そのまま出汁にドボンと浸して食べる」というハイブリッドな楽しみ方です。一見すると出汁が濁るように思えますが、ソースのスパイシーなコクと出汁のまろやかな旨味が調和し、驚くほど深みのある味わいへと進化します。
卓上に置かれたソース、塩、七味唐辛子などを駆使し、1枚(10〜15個程度)の中で多彩な味のグラデーションを楽しむのが、地元っ子ならではの粋な作法です。