混合油を調合する際、最も初歩的かつ致命的なミスが混合ガソリン比率計算の誤認です。「25:1」とは「ガソリン25に対してオイル1」、「50:1」とは「ガソリン50に対してオイル1」を意味します。現場で迷わないために、主要なガソリン量に対する必要オイル量を頭に入れておく必要があります。
混合油25対1計算では、ガソリン1L(1,000ml)に対して40mlのオイルを注入します。ガソリン2Lなら80ml、4Lなら160mlです。一方で、混合油50対1作り方では、ガソリン1Lに対して必要なオイルは半分の20ml。ガソリン2Lなら40ml、4Lなら80mlとなります。
ここで重要な要素となるのが、エンジンオイルの品質規格(JASO規格)です。オイル缶には「FB」「FC」「FD」といった等級が記載されており、現在の主流である2ストオイルFCとFDの違いを正しく把握しなければなりません。FC規格は排気煙の低減(スモークレス)に主眼を置いたグレードですが、最上位の2サイクルエンジンオイルFDは、FC規格の清浄性(デポジット防止性能)をさらに大幅に高めた基準をクリアしています。
注意すべきは、「25:1指定の古い機械に、FD級オイルを使って50:1で作ってよいか」という問題です。FD級オイルは潤滑膜の保持力に優れているため、実務上は50:1で使用しても耐摩耗性を保てることが多いものの、メーカー保証の観点からは機器の取扱説明書が指示する下限比率(例:FC/FD級使用時でも30:1〜40:1など)を逸脱しない運用が推奨されます。