手元に届いた離職票-2を確認する際、最も注視しなければならないのが「離職理由」の欄です。ここが会社都合退職か自己都合退職かによって、その後の経済的給付に劇的な格差が生じます。
両者の主な違いは以下の通りです。
給付制限期間の有無:
会社都合退職(特定受給資格者)の場合、ハローワークでの受給資格決定から7日間の「待機期間」を経て、およそ1か月後には初回の失業保険が口座へ振り込まれます。一方、自己都合退職(一般離職者)の場合、通例では待機期間満了後に給付制限期間(2025年以降の法改正により原則1か月へ短縮傾向にあるものの)が課され、受給開始までにタイムラグが生じます。
所定給付日数の格差:
自己都合退職の場合の給付日数は被保険者期間に応じて90日〜150日程度にとどまりますが、会社都合退職の場合は年齢と被保険者期間により最大330日まで給付枠が拡大されます。
国民健康保険料の軽減措置:
倒産・解雇や雇い止めなどによる離職(特定受給資格者・特定理由離職者)と認定された場合、自治体の国民健康保険料が前年の給与所得を100分の30(7割引き)として算定される法定軽減措置が適用されます。これを知らずに自己都合のまま処理してしまうと、年間数十万円単位の過重負担を強いられる結果となります。
現場で多発しているのが、実質的な解雇や退職勧奨、著しい残業過多による退職であるにもかかわらず、会社側が助成金受給の兼ね合い等から離職理由欄に「自己の都合による退職」と虚偽記載して提出するケースです。離職票に署名・捺印する前に、会社側の記載理由に異議がある場合は、「離職者の判断」欄の「異議有り」に必ずチェックを入れ、ハローワーク窓口で実情を申し立ててください。