大胸筋は単一の筋肉ではなく、鎖骨部(上部)、胸肋部(中部)、腹部(下部)に分かれており、それぞれ収縮する角度が異なります。Tシャツの上からでも際立つ立体的な胸板を作るには、各部位の特性に合わせたメニュー構成が欠かせません。
1. 鎖骨付近の厚みを作る「大胸筋上部鍛え方」
胸板の迫力を決定づける上部を狙うには、インクラインダンベルプレスが王道の選択肢です。ベンチの角度を30度〜45度に設定し、鎖骨のやや下に向かってダンベルをコントロールしながら下ろします。角度をつけすぎると(60度以上)、負荷が完全に肩へ逃げてしまうため注意が必要です。
2. 輪郭をくっきり際立たせる「大胸筋下部メニュー」
胸と腹の境界線をつくり、引き締まった印象を与える下部には、デクライン角度でのダンベルプレスや、アンダーハンドで行うダンベルフライが極めて有効です。また、ダンベルプルオーバーを胸狙いのフォーム(肘を軽く外へ開き、大胸筋下部から脇腹にかけての筋膜を強烈に伸張させる意識)で導入することで、胸郭の拡張と下部のバルクアップを同時に狙えます。
3. 谷間の深さを生み出す「大胸筋内側の鍛え方」
「胸の内側に谷間ができない」と悩む人の多くは、プレス種目だけでトレーニングを完結させています。内側を極限まで収縮させるには、ダンベルフライのフィニッシュ局面で小指側をわずかに内側に絞り込む動作や、ダンベル同士を胸の中心で強く押し付け合いながらプレスを行う「ヘックスプレス(クローズグリップダンベルプレス)」が決定的な効果を発揮します。