SASUKEの頂点であるFINAL STAGE(ファイナルステージ)。この場所には、1stから3rdまでを潜り抜けた極限の数名しか立つことが許されません。歴代制覇者たちはいかにしてこの絶壁を攻略してきたのでしょうか。
ファイナルステージの進化とタイムリミットの変遷
ファイナルステージの難易度は、人間側の進化に合わせて過激な変貌を遂げてきました。
- 第1期(第1回〜第4回):15mロープ登り(制限時間30秒)。腕力勝負であり、秋山氏が足を使わない驚異的な引きつけ登坂で攻略。
- 第2期(第5回〜第17回):スパイダークライム(12.5m〜15m)+ロープ登り(10m〜12.5m)。制限時間30秒〜45秒。長野氏が驚異の脚力とロープさばきで2.56秒残しの奇跡を起こす。
- 第3期(第18回〜第27回):ヘブンリーラダー(縄梯子)やアルティメットロープクライムの導入。制限時間わずか40秒前後。漆原氏が手足の連動性を極限まで高めて2度突破。
- 第4期〜現在(第28回〜):スピードクライミング(ウォールクライム)、サーモンラダー15段、ロープクライムを複合させた超高層タワー。高所恐怖症と乳酸の限界との戦い。
心拍数200bpmの極限世界とミリ単位の勝負
ファイナルステージの高さはビル7〜8階に相当する20メートル超。第3ステージで前腕の握力を完全に破壊された状態で、わずか数十分のインターバル後に登攀を強いられます。スタート前の選手の心拍数は緊張とアドレナリンによって200bpm近くに達し、呼吸は乱れ、指先は感覚を失いかけています。
ファイナル攻略における最大の敵は「焦りによるスリップ」です。ロープや壁を掴む際、汗や皮脂の摩擦係数が数ミリ狂うだけで登坂速度は0.5秒遅れ、タイムアップのブザーが鳴り響きます。漆原氏が達成した「残り0.30秒」、森本氏の「残り1.22秒」という数字は、何千回と反復した身体操作のオートメーション化があって初めて生み出された神業です。